FXの税制改正
FXにかかる税金は2種類の課税方式があります。一つは市場取引における利益に対する申告分離課税方式、もう一つは店頭取引における利益に対する総合課税方式です。
これらが申告分離課税方式に一本化する法案を2011年度の税制改正法案に盛り込むことを決定しました。この税制改正法案は店頭FXだけではなく、CFDも同様に申告分離課税になります。
この2つの大きな違いはその税率にあります。申告分離課税の場合は、いくら利益を上げても一律20%の税率ですが、総合課税の場合は、雑所得扱いで給与所得など他の所得と同じ最大50%の税率となります。
税率が一律20%になることで、20%以上の税金を払う利益を上げている人にとってはメリットの一つとなります。例えば数千万円以上の利益が出ている場合には、納税額に1000万円以上の差が出ることになります。
同じFX取引にもかかわらず2種類の課税方式が存在するのは混乱を招くことから、税制を一本化する議論は以前からありましたが、いよいよ2012年から改正される見通しです。
また、取引所取引にしか認められていなかった「損益通算」や「損失額の3年間の繰越控除」などのメリットが店頭取引でも可能になる見通しです。税制メリットによってFX投資家は、店頭取引の口座を開設するいい機会となるかもしれません。
【2011年10月26日】